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ありがとう、さよなら

 私が就職してはじめて担当した子が成人の施設に

移行します。

 私の幸福は、いちばんはじめに出会ったこの子

「困難事例」であったことです。

まともな家族はなく、虐待の影響もあってかかわりの

要求が強い反面、まったく他人を信用していないの

です。どうにかこの子の愛着のしっぽを掴んでやろ

うと必死にスタートしたものでした。

お約束、条件をつけてもちっとも守れません。かえっ

て悪いことをして気を引く始末で困り果てたものです。

そこで、この子がお利口にしてようがしてまいがこち

らから意図的に関わることにしました。前後の善悪

は問わない。

そんなことをはじめると少し変わってきました。

 あれから10年あまり。

当時の私と同じように彼が育てた職員は山のようで

す。彼に好かれた職員はたいへんですが、まともに

付き合ったヒトは力をつけていきます。

みんな彼に振り回されましたが、みんな彼のことが

大好きで今回の移行を受けて大勢の退職員が集ま

ってきました。

大人になってちょっと落ち着いた彼。

療育のお手伝いにも来てくれていて、ちびさん達を

かわいがってくれました。

 昔よくお別れシーズンになると「ありがとう、さよう

なら」の歌をふざけて自分の名前を入れて歌ったり、

大人に歌われていました。大人にとってはブラック

ユーモアで、本人もそれがわかってふざけてました。

そして、今回本当のおわかれが来ました。

いろいろ彼に伝えたい言葉はありますが、最後は

やっぱりこの言葉です。

 Tくん、ありがとう。そしてさようなら。

とにかく元気でいてほしい。

これからもみんなに愛されるヒトで居て欲しい。

 ありがとう、さよなら。

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