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プロの仕事

 この頃受けたご相談です。

「園の先生が自信満々で困る。」というのです。

昼間がんばってくる、がんばらされてくる反動が家で

でて、大暴れだったりきょうだいに八つ当たりしたり

登園しぶりもひどいのだとか。頑張る力のある子です。

先生の物言いは、障害は重篤ではないのだから、家

でうまくいかないのはお母さんのやりようが悪いという

ような雰囲気なのだそうです。

 ちょっと待てよ~と言いたくなりますね。

件の先生、自信満々なのかもしれませんがプロの仕事

としては甘いのかもしれません。

確かに昼間の現場の中でこどものよき姿を引き出す

のが我々の役割です。

だからといって、家でうまくいかないのは家庭の問題

だというのは想像力が貧困でこども理解が表層的だ

と思うのです。

 そもそもヒトは「場面毎に違う顔を持つ」ものです。

加えて発達課題を抱えたこどもたちはその対比が大

きくなりがちです。へたくそなりに日中頑張ってくるの

で家でたいへんというのは実はよくあること。

「養育偏重」で頭が一杯だとそのあたり見えなくなるか

もしれません。

 それから障害の軽い重いの意味がみえていないと

いうこと。

よく聞くのは「この子の自閉症は軽いから…」というフ

レーズです。ちょっと前まであった「軽度発達障害」と

いう言葉が生んでいた矛盾を思い出します。障害の

重い軽いなんか問題でなく、本人や家族の困難感が

重要なのだと思うのです。

・「昼間の薬が夜まで効くように」
 プロが見ている時間にこどもがちゃんとしているの
は当たり前。むしろ、家庭でのありようも想像して支
援したり、昼間のよき支援の成果が家庭でも持続し
ていくようにしたいもの。

・「昼間だけが回っていても仕方ない。」
 私は自分の現場では「昼間何してくれてもいいから
おうちでおりこうにしてて!」と思います。誰かの犠牲
のもとに誰かの安寧があってはいけないと思うのです。
昼間のチャレンジで家庭の安寧が崩れてしまうのなら、
それはきっと適切なチャレンジではないのです。
こどもの育ちが熟していない時ももちろんあります。
「ゆらぎ」ももちろんあります。けれども、その時には
家庭の苦境に目を向け、昼間のチャレンジの意味を
しっかり説明したり、その質や手立てを家族と話し合っ
て決めたり、こどもへのアプローチを調整したりすべき
です。少なくとも家庭の苦境には共感すべきです。

プロの仕事ってこういうもんだと思います。

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