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9歳の壁

 よく9歳の壁といいます。こどもの発達課題を示す表現

だとは思いますが、発達障害児にとってはまさに壁の側

面もあります。

①学習の深化についていくのが難しい。

②対人関係の深化についていくのが難しい。

③本人の発達的変化が矛盾となって立ちふさがる。

 ①は3年生の学習の難しさのことです。割り算があり、

時間道のりの60進法があり、四則演算をつかってもの

を考えるという学びもはじまります。やっと計算法則を

手に入れたこどもたちにこの展開や文章題は本当に

難しいのです。学習のターニングポイントです。

 ②はこどもたちの対人関係の発達的変化です。

ギャングエイジという年代にこの時期到達します。

随分前から厳密な意味でのギャングエイジはみえにくく

なっているようですが、排他的な、同一性を重視する

仲間集団という集団の性質はある程度同じです。

3年生は違うあらわれをする仲間を、遊びに響き

あえない仲間を巻き込める余裕はないのです。

このことは厳しい。

 ③は発達障害児自身の発達的変化のことです。

5歳代で難しかった心の理論(相手の立場になって

考える)や内言の育ちがこの時期ようやく出てきて

自己を対象化できるようになります。

みんなと違う自分が意識されるようになります。

できない自分が意識されます。そこで不安も強まります。

合わせて幼児期に多動性衝動性のために拡散しがち

だった母親への愛着がこの時期に形成される子等も

いて、不安を家族との密着でしのごうというあらわれも

みえたりします。「どうせ僕なんか」という語りに直面

して家族の困惑も深まります。

この時期はこんな激動の時期です。

いろんな手立てで困難を支える足場つくりをしたいもの。

高学年に向けて学びの場や仲間関係の確認をしたい。

学びの質もみておきたい。

一方で、ピンチはチャンスという視点も持っておきたい

とも思います。

自己対象化できる育ちの中で、自分の特性を知るチャンス

も訪れてきます。自分を知ることは困難もつらいことも多い

ですが、そこからはじまることも多いのです。

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