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健診で見つけられないタイプ

 ある園訪問でのことです。

この地域では保健師さんが同行してくれています。

3歳児のケースがあがりました。

ちょうど3歳児健診直後でした。

・英語の歌やテレビ番組をまるごと記憶してしまっている。
・偏食が激しい。
・言語的指示だけでは参加できない。
・物の名前はわからない。
・会話不能、オウム返し。
・みんなの動きをみせればそれに呼応して行動しようとし
ている。

等々担任の先生に様子をうかがっただけでなかなかの発

達障害サスペクトを予想させられるおこさんでした。

3歳児健診の記録がありました。
・用途理解○
・大小理解○
・色の理解○

場は騒然となりました。担任の先生は???

生活の中での言語的応答、内容的応答はほとんど難しい

のだそうです。

健診での方法を伺いました。

・用途理解は絵を見せて「描く時につかうものは?」と尋ね
るようなもの
・大小理解は3つの大きさの○のひとつを隠して「どっちが
大きい?」と尋ねるもの

みんなで吟味したのですが、やはりこのアンバランスがこの

子の特性なのではないかということになりました。

カタログ的な理解や知識はあるけれども、生活とは連動

していない。

「クレヨンは?」ときかれてクレヨンはさせるかもしれない。

けれども、「クレヨン持ってきて?」は難しい。

視覚的な再認はできるけれども、聴覚的(言語的)再生は

難しい。

なかなかここまでギャップが大きなタイプはなかなかいま

せんが、これでは健診では早期発見できません。

また、もっと早期の健診で絵をみせて「ワンワンは?」と

尋ねるような場面で伝えたい気持ちや応答意欲がなくて

も、犬と絵をみて現象に反応し、「ワンワン」と自分のペ

ースでこたえる子もいます。これでは共感性をみることは

できません。

保健師さんは「健診で落としてしまってすいません…」

とおっしゃっていましたが、一同「これは無理だよ!」

となりました。

もちろん、ここを捉えた健診方法の模索も必要ですが、

「集団」の「生活」でないと見えてこないこともあるという

いい例だと思います。

園での早期発見・早期支援の重要性はここにあります。

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