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発達障害の経過と多段階支援システム

 母子保健の研究会の席上、興味深い発言がありました。
「生涯学習の検討会の席上、健診で発達障害を見落としてい
ると言われることが再三ある。そうではないと思っているが?」
とのことでした。
そうそう、これってよくあることなのです。

大勢として健診で発達障害は見落とされてはいません。

発見されていない訳ではない。家族と共有されていないのです。
集団で顕在化するあらわれは家族には理解されにくいのです。

この家族との共有のしにくさやこどもたちへの支援のしにくさを
とらえてもっと早くとか手前のライフステージでと思いがちですが
それはナンセンスです。
というのも、それぞれのこどもたちの課題、困難が顕在化する
時期はまちまちで幼児期にはうまくやれたけど、学齢期、学習
でつまずくとか小学校から中学校でつまずく等と多様なのです。
単純に乳幼児期の早期発見、早期支援ですべてが解決する
ものでもない。

 さらには、特性から障害まであらわれは多様で、カットオフポ
イントをどこにするかは難しい所です。
適応しているけれど特性があるヒトが発達障害か?ということ
です。チェックし過ぎると、拾いすぎると支援できなくなる。
見守りも多すぎると放置と同じです。

 一方、ある側面からいえば「発達障害は発見できていない。」
というのはひとつの現実としてあります。
現行の3歳児健診では、高機能群は通過してしまうのです。
別の記事でも何度か書きましたが、カタログ的な知識や応答が
可能なこのヒトたちは個別の直接法では通過していまいがち
なのです。
それでも応答やあらわれの特異性をみることのできる感度や
知識の高い保健師さんは対応することができていますが、
そんなヒトによってぶれてしまうことは問題。
このあたりを改善し、編み目を丁寧にという工夫が始まっていま
す。
・従来の健診のありかたの見直し
・保健師のスキルアップ
・集団で顕在化をターゲットにした園との連携、5歳児健診等

こんな事実を重ねて考えてみると、大事なのはスポット的な早期
発見、早期支援ではなく多段階支援システム、ライフステージを
通じた支援であることがわかります。

自分のライフステージで起こっていることの現況が手前にある
なんて論議は偏狭ですね。
まあ、ヒトは自分の状況でしかものを捉えられませんから仕方
ありませんが。

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