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早期発見をめぐる「すれ違い」

 研修で保健師さんと保育士さんが同じ場を共有していました。

そこでいつも保育フィールドから出てくる疑問が…
①1回のチェックで発達の課題はみつかるもの?
②家族に伝える言い回しが疑問。

①はよく言われることですが、正確な問診や直接法が行われ
特性の香りをかぎ分けることはできます。質をとらえた観察や
やりとりならば5分みただけでも特性は感じとれます。
一方で、毎日生活を共にして違和感を言語化したり、評価で
きないのは何故?と保育フィールドに対する反論が起こります。
ねえ…

要は②の問題なのだと思うのです。
障害の有無モデルで発達障害を捉え、家族に投げかけたら理
解されません。
特性の強弱ではかるべきで、その特性が強く不適応を起こして
いるものを結果的に「障害」というのでしょう。
だから、家族との共有にあたってはアンバランスや凸凹を捉える
目やことばで語り、育てにくさや心配にアプローチした時につなが
るのだと思うのです。
その点で言えば、保健現場はまだまだ、上手ではない。

一方、保育現場は特性に触れながら、そのことを言語化し評価
共有することに及び腰です。
批判しておきながら、保健や医療、心理職に丸投げしようとする
傾向があります。

 もはや早期発見、早期支援は健診だけですることはできません。
個別健診ではごくごく強い特性のあるタイプしか発見できない。
指標をかえてもうまくいかないと思います。
健診の構造をかえる他はない。
集団場面や生活場面を健診に織り込むのです。
ただ、それは現行では難しい。
となると、それがある保育現場の役割になってきます。

今あるもの、やっていることですれ違っている場合ではありません。
私はそう思います。

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支援現場の状況を巡って」カテゴリの記事

コメント

チェックして発見する役割、発見しなくても暮らしの中で支援していく役割…お互いが役割を認識しながらも自分たちの機能を少しだけ広げるだけでずいぶんと前進できるようにも思うのですが、これがまたなかなか難しい…。私は特別支援学校で地域のケースの相談を担当する者ですが、自分の立場上、考え方として偏らないように気をつけているつもりではあります。でも、発見して診断を受けなければ支援できないと思い込んでいる専門家も数多くいる現状に少し悲観しています。これは②の問題と深く関わるようにも思うのです。障がいか否かではなく子どものもつ困難さをいかに保護者に伝えていくかが大きな問題でこの部分こそ専門性を発揮しなければならないこと…。こういう仕事が自然にできる本当の専門家になりたいと思うこの頃です。

投稿: 923 | 2011年10月12日 (水) 13時10分

 923さん、ありがとうございます。
仰ることよくわかります。
早期発見モデルが適切に機能していないことは専門家モデルが機能していないことと連動していますね。
どちらが先かはわかりませんが。

投稿: けやき堂 | 2011年10月14日 (金) 06時15分

>一方、保育現場は特性に触れながら、そのことを言語化>し評価共有することに及び腰です。
>批判しておきながら、保健や医療、心理職に丸投げしよ>うとする傾向があります。
この部分、自分が経験したので本当に身に染みて理解できます。通っている保育園では、健診で何か言われるのを待っていたかのように、健診に行った日「何か言われましたか」と聞かれました。

わたしが住む町の自治体では、
親が希望しない限り、療育センターによる園への巡回相談は行われません。よって、特性があるお子さんであっても、よほど強い特性でない限り検診でひっかかることはなく、早期発見が難しい状況です。

保育士が、子どもの発達障害特性を親に伝えるには非常に勇気がいることだということは十分理解できます。

しかし、集団生活で困難を感じているのはその子ども自身であり、子ども自身の育ちをサポートするのが一番大切であるということを理解したうえで、何らかの助言を頂きたかったなあと思っています。

投稿: そら | 2011年10月16日 (日) 01時02分

そらさん、ありがとうございます。

色々、思います。
園の先生は発達のことを知っていて、支えてくれるもの…と御家族は思っています。
でも、保育者の中に発達を語れるヒトは少ない。

こどもたちと生活を送っている園の構造でしか見えない景色や語れないことは本当に多い。
でも、それを語るスキルや家族と共感したい強い思いや覚悟をもつ保育者は少ない。

もはや早期発見、早期支援に園が関わらない訳にはいきません。
つらい思いをされたそらさんのお答えするためにも保育者のスキルアップを支援すること、大事だなと思いました。

ありがとうございます。

投稿: けやき堂 | 2011年10月21日 (金) 06時15分

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