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幼保小連携のよき実践

 幼保小連携の研修会に行ってきました。
私の話の前にすばらしい実践報告がありました。
いただいた資料もなかなかよくて…ちょっとレポートします。

実践報告
まあ研究の当番にあたっていたようで幼保小連携でやっている
実践をいろいろ織り込んだとりくみで、一点豪華主義みたいな
側面もありましたがよかったです。

よかったのは一年生をどうよく育てるかの観点でプログラムが
進んでいるということでした。
小学生になるためにではなく、今の6歳につけたい力を育てる
という願いが感じるのです。
これは大事な観点だと思いました。

主眼となるテーマが「あたたかな関係づくり」でした。
学習のことではなく、関係性を大事な物として捉えている視点は
共感できました。
この研修会は1年生担任と年長担任がいっしょに学んで後半は
移行支援を行うという仕立てでしたが、1年生担任がみな口を揃
えていっていたのは、大切なことは知的学習のスキルではなく、
生活の自立や関係性、コミュニケーションの力を大切にというこ
と。

現代の子育ての課題です、これは。

交流の様子も多軸です。
1年生の学びの中で年長を巻き込む、地域、園とつながる活動
があります。
文字通り行ったり来たりしています。
6年生も行き来しています。

良いなと思ったのは6年生が不要になったカスタネットを園にプレ
ゼントするという実践。
ただあげるのではなく、演奏をみせることがあこがれにつながり
物も受け渡されていく…素敵だと思いませんか?

スタートカリキュラムもよくできていました。
当初は、休み時間を長めにとり、こども同士で目一杯遊ぶ時間
をとる。
生活科中心に授業を組み立て、1,2時間目の集中できる時間
帯に国語、算数と固定して学習のリズムをつけられるようにした
とのことでした。

こうした学校のとりくみと呼応するように園でもバトンタッチプログ
ラムできないかな?と提案してきました。
学校へのあこがれを支える年長さんの実践です。

関係性の課題が現代の課題です。
すべての場面でそこを意識したい。

先日、愛着障害へのアプローチの中で、弱者や他者への援助も
重要なものであるという一節を読みました。
自分のされた関係を再現するだけが彼らの関係性ではありませ
ん。援助を通して自己の関係性を再構築していく力もヒトはもつ。
異年齢の関係性、交流はそんな意味ももつ。

一方、低学年までは仲間との関係の一方で、大人への強い信頼
や結びつきでできています。
発達に課題のあるこどもたちは愛着の形成が学齢期前中盤に起
こることも少なくありません。
先生とのゆたかな関係を基盤とした学び…これも大切なのでしょう。

地域という大きな単位も含めて関係をつくる。
幼保小連携の肝はそこなのかもしれません。

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コメント

「子どもたちが大きくなることにあこがれをもてるようにする」以前特別支援学級を担任していた時に心掛けていました。「6年生の〇〇くんはいつもリーダーになっていて、いろいろ大変そうだけどかっこいいな」と縦の関係を意識させたり、「3年生までは紙版画だけど、4年生になったら彫刻刀を使った版画ができるぞ」って思えるように授業を工夫したり。就学前の子たちが小学校に上がることに、小学生になることにあこがれをもつって本当に素敵なことだと思います。
愛着について分からないことがあります。愛着の形成が遅れてもできることは勉強したことがあります。以前あるお医者さんが、愛着の形成(育てる?)は親だけではなく、学校の先生だってできますとおっしゃっていました。私自身「愛着」そのものがよくわかっていないのですが、毎年人事異動などでよくも悪くも担任が変わってしまうような短期間のかかわりになってしまうような大人(教師)と子ども(適切な親子のかかわりのかけている場合の子)の愛着は形成されるものなのでしょうか?親は無条件に子どもと一緒過ごせます。だから安心しながらじっくりと心に安全基地のようなものが育つと思います。教師と子どもは信頼関係を築くことはもちろんできることだとは思っていますが、そのことが愛着の形成につながるものなのでしょうか?不勉強で済みません…機会があれば教えていただければと思います。

投稿: zario | 2012年2月19日 (日) 05時17分

zario様

 愛着の理論は様々ですが、養育者以外の人間とも形成できる、再形成できるという考え方はあります。
被虐待児の予後が良好な群は養育者以外に愛着を形成できるヒトがいたタイプだともいいます。

「特定の他者に対する深くて持続的なつながり」のことが愛着だとすると、関係の質は時間の長短等に関わらないものなのだと思います。

これは虐待・愛着障害を支えるための重要なまなざしだと思っています。
予防やソーシャルワークだけでなく、エンパワメント
を支える考え方ですね。

投稿: けやき堂 | 2012年2月19日 (日) 07時16分

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