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2012年6月

勝手に決めないでほしい。現実は厳しいのだから。

 前の記事、サービス等利用計画の心配の理由のひとつです
が、よその機関が勝手に我が社への入所を決めているという
事象が最近いくつかありました。
これはけっこうよくあることで、困ったことなのです。

少し前の記事の、地域福祉や社会的養護の考え方が全然広
がってしていないというのと関連しているのかもしれません。

同時に、施設福祉や施設養護への固着や万能感を感じてい
るのだろうなとも思います。

さらには施設の状況が世間に知れていないのもあります。

 良い悪いはともかくどんな施設も養護性の問題に対する対
応が第一義になっています。
残念ながら、トレーニングニーズや母子分離ニーズを受けと
められる状況にはない。
もうちょっと言うと、純粋なトレーニングニーズや母子分離ニ
ーズなら契約で受けとめることは可能で必要です。
トレーニングや母子分離ということばで表面的に色づけされた
養護性の高いケースを受けとめることは難しいのです。
というのも、そういう質のケースは山ほどあってそれがすべて
入所になったら施設はいくつあっても足りないのです。
「本人に力をつけて…」ができない。
キャパが限られている以上、優先順位ということが出てきてし
まうのです。
となると、入所をよそで決めてくれても困るというのが現実。

そして、施設内では発達障害かつ愛着障害のこどもたちが
刺激し合い、トラブルが頻発しています。
新しい関係や刺激について我々は考えます。
今居るこどもの幸せとは何か?
そして、新しく来る個がそこに来て幸せになるのか?というこ
と思います。

施設は万能じゃありません。

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サービス等利用計画

 法改正で相談支援事業者を中心にすべての障害福祉サー
ビスを利用する方に利用計画を策定することになりました。
説明などに行ってきました。

心配なこと
・相談支援事業者の絶対数がたりないこと。
・その相談支援事業者の専門性や実力が大いに問われること。
①ニーズをただ全部きくだけのプランつくりでは問題。
ニーズの本質をつかんだり、ニーズの調整も必要。
②サービス事業者の実情や状況もしっかりくみ取ったプランが
できるかどうか?勝手にサービス利用を決めたり、プランだけ
が先行するものにならないかどうか?
③最長2週間でプラン策定というが、サービスと本人のマッチン
グのためにはそんな短期間でやっていのか?
見学や体験のプロセスはどうしていくのか?

どうしていくんでしょうねえ…

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よく言ってますよね。

 ある会議で、ある組織の代表が言ってました。
「学校は何しているのか?」
「市は何しているのか?」
「専門家にお願いしたい!」
よく聞く言い回しです。

まあなんだか頭にくるなあと思ってきいていました。
・当事者意識がまるでない。
・行政や専門家が問題解決すればいいと思っている。
・次のライフステージの支援の責任だと思っている。
・どこかに何でも問題を解決できる専門家がいると思っている。
・誰かが、何かをしていないから問題が起こっていると思って
いる。

ぜーんぶそんなことないと思います。
ただ、狭いフィールドや現場に縛りつけられているとこういう思
考になるのも仕方ないのだろうと感じます。
そして、こんな風に感じさせてしまう現代の子育て状況や発達
障害等の状態像の難しさ=みえにくさがすべての原因だなと
感じました。

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やったヒトだけがやめることができる

 園内研修のお手伝いに。
この園では「構造化」を徹底してやっています。
赤ちゃんの部屋づくりや担当性ともリンクさせたり、TEACCH
の実践はいつのまにやらモンテッソーリ法と繋がっていったり
豊かに進んでいました。

私がこだわったところ。
・今までの「保育」が積み上げてきた実践や文化とそういうも
のを統合してほしい。
・素敵な、多様な育ちをみんな包み込む取り組みだから啓蒙
啓発とつながってほしい。
・わかってもらえないからうちの園だけでやるんじゃなくて、み
んなが取り組めるように。

だから…
・保育が大事にしてきた生活実感や自由なあそびにおける発見
創造と合わせて、設定された暮らしを語ってほしい。
・保育者全体がわかる言葉をみつけてほしい。
・実践してわかったことを、実践者が語ってほしい。

仕切の中で遊んでいる2歳児の姿。
担任はその個の遊びが充実しているからよいのでは?と考えて
いたようです。
そうだろうと思います。
一方、並行遊びからもっとの広がりを紡いでいくにはどうしたら
よいか?
ブースに入っているこどもの姿の奇異さも感じなくはない。
そのあたりも含めてどうしたらよいか?
設定された環境や課題の印象は絶大です。
そういうものは園生活のほんの一場面で、大部分はのびのび自
由にやっているようです。
その自由も含めて語ってもらうとユニバーサルデザインやインク
ルーシブは豊かに伝わる気がします。

2歳児先生のとりくみが楽しみです。
仕切をどうするか?どうつかうか?
関係つくりをどうするか?
この先生達の強みは、「やっている」ということ。
仕切を続けることも、やめることもできるのです。
功罪や賞味期限、効果やでき具合を吟味できるのはやってみ
たヒトだけなのです。

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入所じゃなんにも解決しない。

 ちょっと最近、怒り心頭です。
ここいくらか「こどもを入所させれば解決」みたいなとんまな
コーディネイトが多いのです。

そりゃ、入れちゃえば地域の支援者は楽でしょうよ。
こどもも居心地いいでしょうよ。
こどもが不幸せなシェルターなんて目指していません。

でも、こどもには地域で生きる権利がある。
家族と暮らす権利がある。

入所したために奪われるものがたくさんある。
いったん入所したら地域、家族との結びつきは弱くなる。
対象がいなくなってしまったら家族の変容のチャンスも失われ
る。

入所は緊急避難です。
または、家族へのサポート資源です。

地域福祉、社会的養護でぜんぜん進んでいないなあと思うので
す。
施設なんかに来ちゃだめなのです。
施設のヒトがいうからほんとです。

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虐待ケースの「過敏性」

 前回の記事や最近出会ったケースのことを思っています。
虐待ケースの感覚の問題のことです。

・刺激への易反応性
 どこかでの研究結果ではADHDよりも衝動性は高いという
のをみたことがあります。
最近出会ったある個。
「刺激の検討をしないで反応する」という表現ができるのです。
あなたは関係ないという刺激に反応する。
生存のために反応システムが過剰作動しているのだとか。
この易反応性は対応を難しくします。
集団場面では特に。
そして、すぐ反応する割に持続しないのです。

・皮膚感覚や味覚の過敏性
 好き嫌いやまずい、イヤダがけっこう少なくありません。
痛いかゆいも多いです。
こういう痛訴は構ってほしいふるまいとも連動しますが、どうも
それだけじゃなさそうです。

この2者だけみると発達障害との重複や違いは何と思います
が、ここに注意引きや赤ちゃん帰り、お試し行動、大人への
態度の相違、薄い愛着などがくっついてくることで質の違いが
みえそうです。

発達障害との鑑別というよりも発達障害との重複という視点で
理解すればいいのかなと思っています。
そして、虐待ケースの多くは障害性に起因するというような情
報から考えると、あんまりあらわれの起源を吟味しても意味は
ないような気がします。
・どうも虐待性の特性の影響の方が強く出る。
・基本や初動はそこをターゲットに。
・特性や経過によっては対応をあらわれの由来や起源を2系
統視野に入れて考える。
・さらに経過によっては二次障害、精神障害周辺を探索するこ
とも必要。
・みえてくると衝動性などは発達障害のそれと虐待性のそれと
はちょっと質は違う。

現場のやまかんなんですが…

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虐待ケースをみつめるまなざし

 LD学会からお便りが来ました。
記事に2題、虐待関連ケースへの取り組み関するものがあり
ました。
識者の御言葉と事例検討です。

このフィールドでもこうやって明確に記事にして支援のための
研究が必要な時代です。
あっちとこっちのフィールドがつながる必要がでてきたのです
ね。

類似の状態像を示す発達障害と愛着障害。
アセスメントをきちんという特別支援教育士のありようを思えば
話題にし検討をしない訳にはいかないはずです。
さすがだなあと思ったのは、鑑別という話しにはなっていなかった
こと。
とりくみの方法論はソーシャルワークと組み合わせて支援とい
うことが明確に示されていました。
そう、鑑別はできないし、意味はないのです。

 最近、痛感していること。
社会的養護の考え方がまるで浸透していないこと。
困ったら施設へという施設養護で支援を組み立てようとする支
援者が多すぎます。
ゴールが安直なのです。

思うのです。
こどもには地域で暮らす権利がある。
だからこそ、入所は最低限で有期限、有目的で。
入所はスモールステップで利用し、短期間で。
目先の幸せではなく、先を見据えて今を組み立てるまなざしが
不可欠なのです。
「帰れなくなるなら入所しない。」
「ゴール設定は状態だけでなく、時間設定も必要」

発達支援に従事する支援者もソーシャルワークが必要な時代です。
学びを深くと感じています。

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「名言」

 ある朝、我が社のアスペルガータイプくんが来ました。
「みてみて、先生!名言書いたんだよ。」
彼の部屋に行くと、手作りのがんばり表があり、その傍らに
確かに「名言」が…

「今日をがんばり始めた者に明日がやってくる!」

名言です。確かに。自分で言わなければもっといい(笑)

この名言も、がんばり表も彼の前に向こうという育ちを確か
に示しています。
がんばり表、自分でつくりやりたいと言い出したそうです。
かなりの訳ありの彼です。
その彼が前に向き出したこと。
自己決定し、自分をかえようとはじめたこと。
我々はしばらく彼がグズグズしていても構わないと思っていた
のです。
というのも、彼はその存在を肯定されてこなかったのです。
がんばれなんて言えない。
ただ、衣食住を共にし、彼を受容し肯定しようとしただけ。

このことばのいい所。
「がんばり始めた」がいいと思いませんか?
「がんばっている」のではなく。
ちょっとやろうとする所の肯定。
前に進むのは大股でなくていいのです。
「がんばります!」じゃなくて「がんばりはじめます。」がなんと
も身の丈にあっていて素敵です。
そんな彼のこころざし、応援したいものです。
とっても打たれました。

我が社、ちょっとだけがんばり表ブーム。
トークンエコノミーの方法論、整理して共有していきたいと思い
ました。
気を付けないと出来て欲しいことに羅列になってしまう。
契約でなくなってしまう。
項目のハードルが高くなってしまう。
ちょっと研究します。

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発達支援とは何か?発達をおさえることとは?

 時々、ことばを確認をしておく必要があるなあと思います。

「発達支援」という言葉、私は比較的広くつかっていますが、
世間ではまだまだそうでなく、発達の課題や特性をもった
こどもたちに対する特別な支援というニュアンスで使うことが
専らのようです。
そうですよね?

発達障害者支援法には以下のようにありました。
 第1章総則(定義)3
  この法律において「発達支援」とは」、発達障害者に対
し、その心理機能の適正な発達を支援し、及び円滑な社
会生活を促進するために行う発達障害の特性に対応した
医療的、福祉的及び教育的援助をいう。

「発達支援」この法律前後から使用が広がったことばでしょうが、
それ以前から確か使用ははじまっていたはずです。
「療育」ではピタッとこない、特性をもったこどもたちの支援とい
うニュアンスが第一義のようです。

 ただし、「発達」ということばは普遍性を持っています。
発達=ヒトの一生涯にわたる心身の質的量的な変化、変容と
いった意味ですから、特性ある育ちだけに適用すべきものでは
ないはずです。
ながらく、障害児の支援を支えた発達保障という考え方はこの
普遍性に根ざしたものですし、ユニバーサルデザインやインクル
ーシブを支えるのもこの発達の性質によると思うのです。

となると、「発達支援」とは…
「障害の有無や特性の状況にかかわらず、ヒト・こどもを変わり
ゆく存在としてとらえ。その変容を構造性・順序性等を理解しな
がら支援していくこと」といえるのではないかと思います。

そして、この考え方を支えるのは生涯発達の考え方の他に
*発達段階
 ①発達はおおよそ決まった順序で発現、進行していく。
 ②発達の発現、進行は階層的な構造の変化である。
*発達の可塑性
 臨界期がある一方、発達は柔軟なもので回復と代償がある
程度は可能。
というような考え方なのだと思います。

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サリー・アン課題

 前の記事の個のことです。
担任が「サリー・アン課題やったらできなかった…」と報告。
そりゃあ、トラブル多い訳だと大人たちはなんだか納得。

ただまあ、ちょっと考えてみると吟味は必要です。
事実ではなくて、「この子はどう思っていると思う?」を尋ねる
この課題、この個に趣旨は届いたかな?という点は留保して
おきたい。
尋ね方の問題。
16歳で未通過って、心の理論より知的な問題を吟味すべき?
なんてことも思います。

ともかく、前の記事のエピソードとあわせてバランスの悪さを
思います。
けれども、困難の原因とおもわれるものがわかると優しくなれ
ますね。なんだか、当てずっぽうだと根拠のない強い支援や
鍛錬主義、叱責や行動問題に着目してしまいがち。
この「そりゃあ、トラブル多い訳だ…」大事。

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